賃貸トラブル相談室報道局(新館)

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大家さんからの相談

ブログを拝見いたしまして、メールさせていただきました。
 
私は、日本賃貸保証株式会社と保証契約を締結いている賃貸人です。
実は、日本賃貸保証から明渡訴訟をしろと言われております。
そこで、弁護士法人ALG&asosieitesの委任状に関するブログを発見し、
メールした次第でございます。
ブログによると、弁護士法72条に該当するとなってますが、
もう少し、詳しく教えていただきたいと思っております。
 
あと、保証会社は24か月分を保証しているのに、3か月程度の賃料滞納で、
明渡訴訟を求めることは、合法なのでしょうか?
ちなみに、日本賃貸保証株式会社のJIDトリオ50というプランです。
現在、保証約款17条(6)項の免責要件
「賃借人に原契約等上の信頼関係を破壊するに足りる賃料不払いがあるにも拘らず
賃貸人が、原賃貸借契約等を解除せず、または明渡訴訟を提起しない場合」に該当したとして、一切の保証債務を履行しないと言われました。
 
・回答
ご相談のケースですと、保証会社は、賃貸人ではありません。もともと賃貸借契約は、
「大家さんと賃借人」の契約であり、保証会社は賃借契約には関与しておらず、単に連帯保証人に過ぎません。
 
そうなると、保証会社は、賃貸借契約を解除する権限を持ちませんので、明け渡し訴訟を起こすことが出来ません。
 
つまり、明け渡し訴訟を起こせるのは、「大家さん」だけです。
 
保証会社としては、滞納歴のある賃借人を追い出すために、大家さんに委任状を書いてもらいたいのです。
 
しかし、こうした保証会社の社員が、ALG弁護士事務所になり代わって、委任状を取得することは、法律事務の取り扱い禁止違反となり、弁護士法72条違反(懲役2年以下もしくは300万円以下の罰金)を構成します。
 
通常は、弁護士が明渡訴訟の依頼人である、大家さんに対して、「委任事項、弁護士報酬」について説明をしたうえで、着手金を支払い、署名捺印が必要ですが、こうした法律事務を保証会社が行っているので違反です。
 
また、大家さんも、保証会社の社員が弁護士でないことを知りながら、これに協力した場合は、明渡訴訟の法廷で裁判所から証人尋問を受ける可能性があります。
 
つまり、滞納者であっても、賃借契約を締結している以上は、賃借人には借地借家法により賃借権があり、これを解除させる代理行為は弁護士以外は出来ませんが、これを保証会社が代理行為をしているので完全にアウトです。
 
原契約等上の信頼関係を破壊するに足りる賃料不払いがあるにも拘らず
 
この条項は無理がありますね。
ここで指す「信頼関係の崩壊」ですが、これは、「大家さんと賃借人の間に信頼関係を破壊する行為があった場合」ですから、
それは、大家さんが判断すべき事項であり、保証会社が判断する立場にはないのです。
 
まあ、一般的に考えまして、追い出すのは良いのですが、大赤字になります。
 
・退去に伴う修繕費
・不動産屋に支払う広告料
・空室期間によるチャンスロス
これらを合計すると、大家さんは家賃の4ケ月~7か月分を失う可能性が高いのです。だから、大家さんが自ら、追い出そうとはしないのです。