家賃滞納を理由に、玄関ドアに「張り紙」をしてしまった不動産屋さん。
おまけにカギ交換までやっちゃった。
私にして見ると、「ああ~やっちまった」感があります。
令和になっても、こんな業者がいることに驚きです。
こうした張り紙や鍵交換は、なぜアウトなのか考えてみましょう。
鍵交換をした行為は. 明らかな、自力救済であり違法行為なのです。自力救済とは聞きなれない言葉ですが、簡単にいえば「法の手続きを行わずに、自力で解決すること」を禁止しているのです。
もっと簡単に表現すれば、「やられたらやり返す」ということです。
これを今回の件に当てはめて見ますと、「家賃滞納したから、嫌がらせで張り紙をしてやろう」とか「鍵をかえて使えないようにしてやろう」という仕返しのことです。
こうした自力救済の報復が連鎖しますと、大きな事件になることもあります。
例えば、不動産屋に恥をかかされたから、担当者をボコボコにして半殺しにするなどの行為があるからです。
こうした連鎖が続きますと、最終的には「暴力が強いもの」「喧嘩が強い兄ちゃんがいる家」が有利になってしまいます。
こうした不合理性をなくすために「自力救済は禁止」されているのです。
江戸時代などでは、かたき討ち制度があったようで、こうした自力救済は認められていたようです。
それでは現代では、こうした自力救済にはどんな処罰が下されるでしょうか?
裁判所によれば、賃借人の承諾なくして室内に侵入した行為は、住居侵入及び器物損壊に抵触する。また、鍵交換の被害により、賃借権を阻害した。
また、賃料滞納している事実を、第三者に容易に認識しえる状態にした、貼り紙を玄関ドアに貼り付けるなどの行為は、プライバシーの侵害となり、社会通念上から考えましても到底に容認することは出来ないとして、損害賠償金の支払いを命じられております。
その損害賠償額は、貼り紙一枚 5万円~10万円程度の慰謝料と予想します。
今回の場合は、鍵交換もしているので30万円位でしょうね。
弁護士に相談したほうが良いです。
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